文法や直訳中心の学習方法よりも、こども達の成長段階に合わせて、彼らが普段家族やお友達に伝えたいと思っていることばや表現(例えば「お腹が空いた。」「おいしい。」「次は私の番ね!」「公園に行きたい。」等)を定着させていくように、ネイティブのこども達が母語として英語を学ぶ学習方法の方が、より有意義で効果的です。
直訳しない訓練を受けてきたこども達は、教師の質問に対して即座に返答できるようになります。例えば”How old are you?"と聞かれた時、「何歳か聞かれている」と日本語で考えることなく、英語のまま文章を理解し、自然に”I'm seven."と即答できます。これは様々な表現をリピートし、状況に応じた文章を自分で考えて発話する練習を行ってきた成果です。こども達にとって身近で、日常生活で使える様々な表現を正しいニュアンスで理解し、日本語というフィルターを通さずに学ぶことで、本当の意味で英語を使えるように練習を積み重ねることが大切です。
「日本語と英語のバイリンガルはどちらの言語でも会話できる」
これは正しいと言えます。
「日本語と英語のバイリンガルは通訳もできる」
これは、正しいとは言えません。
なぜなら直訳・和訳する能力と、英文をそのまま理解する能力は別の能力であるからです。
その理由を次の記事でご紹介したいと思います。